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「言葉の力」

2020-04-14
新型コロナウイルス関連の報道。

・国連事務総長が「戦後最大の危機」と述べ、国際協力を求めた。
・英国のエリザベス女王が、異例のテレビ演説を行い、「私たちが団結し、
強い意思を持ち続ければ、打ち勝つことができる」と国民に連帯を呼び掛けた。
・日本のノーベル賞受賞者が、
 「人類は感染症との戦いに勝利してきた。今回も必ず勝利する」と述べた。

一連の報道を見て、映画「英国王のスピーチ」を思い出した。
映画の中で、第二次世界大戦の開始時に、ときの英国王が国民に向けて演説する。
国民に勇気を与えたと言われるこの演説は、ある有名な言葉で締めくくられている。
"We shall prevail."

この言葉は、日本語でシンプルに訳すと「我々は勝つ」だが、
それでは表現しきれないニュアンスが含まれている。
willが人の意志を表すのに対し、shallは神の意志を表すという。
人間の決意に留まらず、物事の理として、そうなるということだろう。
prevailは、この文脈では「勝つ」だが、「広く行き渡る」「普及する」という意味もある。
勝つ側が世界を覆うというイメージだとすれば、
単に打ち勝つというよりも、完全に勝つという感じがする。
そんなことを考えてこの言葉を調べていたら、現在のマレーシア国王が、
コロナウイルスに関する演説の中で、"We shall prevail."と言っている記事を見かけた。
元英国領の国ということもあり、国民を鼓舞するという思いを込めて、引用したのだろう。

人の心理は良くも悪くも伝染しやすいという特徴がある。
最近、実際は在庫が十分にあるにもかかわらず、トイレットペーパーがなくなるという噂で、
人々が買いだめに走り、トイレットペーパーが店頭から姿を消すという騒動があった。
昭和初期には、ある銀行が破綻した、という大臣の発言を機に(実際には破綻していなかった)、
取り付け騒ぎが発生し、その銀行が本当に経営破綻してしまった。
この事件は昭和金融恐慌の原因となった。言葉は人の心理を左右する。その影響は、本当に大きい。

これまでの歴史の中で、人類は困難に何度も直面しながらも、不屈の精神で打ち克ってきた。
世界的な混乱の中で、できることは少ないように見えるかもしれないが、
その中でも道を見出したいものだ。

歌手のボン・ジョビィは、この難局におけるメッセージとして、歌を作った。
「普段できることができないなら、今できることをしよう」。
実にシンプルな言葉だが、そうであるが故に、力強い。

難局においても、未来を切り拓くため、前向きな態度、前向きな言葉遣いを心掛けたいものだ。
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