縁故採用

2018-04-09
中途採用における人材獲得手法として、社員紹介による縁故採用が増えているようだ。
背景には歴史的な流れが関係している。

中途採用市場では、多くの場合、即戦力者を求めるケースが多く、新卒採用と比較すると、
急ぎである事が多い為、景気変動に敏感だ。
一方で、新卒採用は、時間を掛けて育成するという位置付けである為、
景気変動に影響されにくい。
ところが、景気の悪化で、新卒採用が激減した時代がある。
それが、1990年代中盤から2000年代初頭にかけて続いた金融危機だった。
この時期は、戦後最大の就職氷河期と呼ばれる。
学校基本調査によれば、大学生の就職率は、1991年の81.3%をピークに低下を続け、
2003年には55.1%と最低を記録。企業に入社する新入社員が激減する時期が続いた。
中には、例年100名の新卒採用をする会社が、ゼロ採用を5年続けた事もあった。

その後、景気が回復し、中途採用も回復したが、長年新卒採用を減らした結果、
中堅層が大幅に足りない事態になっていたこともあり、各企業は母集団を確保する方法を模索した。
就職氷河期を経験したビジネスパーソンが、求人広告ではあまり動かなかった為、
人材紹介の活用が一気に増えた。典型的な例がメガバンクだった。
銀行以外でも、中途採用の人材獲得手段として、人材紹介の存在感が大きく高まった。

現在は、2000年前後よりも、中途採用市場が厳しい状況で、母集団の確保が更に難しくなっている。
そこで注目されているのが、縁故採用、別名リファーラル採用。
社員による紹介で、候補者の人となりがわかっていることもあり、
企業サイドからすると安心感があるようだ。
元々はベンチャー企業が始めた手法であったが、徐々に浸透してきている。

ただ、成果に繋げるには、工夫が必要で、社員に対するインセンティブ等を設ければ、
社員紹介制度が稼働するかというと、必ずしもそんな事はないようだ。
紹介する側に責任が生じるので、もともと忙しい社員にとっては、
候補者のリストアップや、候補者に対するアプローチが負担になる。
その中で、社員に協力してもらう働きかけが必要になる。

また、社員紹介は、候補者の人となりがわかっていて、安心な一方で、
既存の組織に風穴をあけるようなブレイクスルーが生まれにくい、
という面もなくはないようだ。中途採用では、社風にフィットする人が求められる反面、
新しく入社する人に対して、「会社に新しい風を吹き込んでほしい」という期待も根強い。

人材紹介のメリットの一つが、第三者視点の紹介だと思う。コストがかかる一方で、
スクリーニングを重視し、「会社にフィットする」「既存の組織に新しい風を
吹き込んでくれると思われる」等、各企業様のニーズに応じた提案が出来る。
求人媒体、社員紹介、人材紹介のそれぞれに良さや特徴があるので、
企業様には、是非、それぞれの方法を使い分けて、良い採用をして頂きたい。
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