強者の品格

2017-12-12
相撲に関するニュースが世間を騒がせていますが、
その議論の一つに「品格」という言葉がよく出てきます。
「横綱の品格としていかがなものか」という感じで。

100キロを超す大男がぶつかり合い、
投げ飛ばして勝敗を決するのが相撲ですが、
その激しさと相反するイメージの「品格」が
殊更強調されるのもなんだか不思議な気がします。
でも考えてみれば「体が大きくて腕力が強い、そして粗暴である」。
もし力士がそんな存在だったとしたら、とてもじゃないですが
国技としての価値は見い出せなかったでしょうし、
相撲という存在自体がとっくに無くなっていたかもしれません。

『心技体』が求められるこの世界は、
ただ強ければそれでいいではなくて、相撲道という言葉が表すように
精神面の充実に価値を見出すことは、とても貴いと感じます。
でも一方で、それが戦いの場所である以上、
まずは「勝つ事」を最優先とする感覚がなければお話になりません。
もし弱ければどんなに凛としていても世間は話題にすらしないでしょう。
『最強の強さ』と『最高の品格』
横綱という存在には、その両方が求められるという事になります。

でも実際には角界のみならず、一般の会社でも当てはまる事だと思います。
強さ(ブランド、シェア等)と品格(志、理念等)。
どちらが欠けても企業は長続きしません。
一時代を築いた企業でも時代が変わればニーズも変わり、
これまで通りに頑張っていても斜陽になる事も十分にありますので、
世のビジネスマンが挑む土俵もつくづくシビアだと感じます。

今年も多くの名門企業、いわば業界の横綱と言える企業で不祥事が相次ぎました。
どの企業にも強さと品格を兼ね備えていた時代があったはずですが、
どこかで、横綱状態をキープする事に本題がすり替わってしまったのかもれません。
どんどんベクトルが内向きになって行く中で、品格はないがしろにされ、
やったもん勝ち、ばれなければOK、という風に禁じ手に走った様に思えます。

今回の騒動で引退する事になった日馬富士が第70代横綱に昇進した際の口上は、
「横綱の自覚を持って全身全霊で相撲道に精進します」だったそうです。
ストレートに品格追求の王道を行く内容だったことが、何とも皮肉な感じがします。
ひょっとすると、自分の弱さを前提とした自戒を込めた言葉だったのかもしれません。
企業も力士も、ファンやユーザーを裏切っては商売にならないという事だと思います。
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