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塩野七生の政治論

2015-02-02
年が明け、そろそろ引越しをするというので、荷物の整理をしていた。
ひょっこりと読まないままカバーが掛けられている本が出てきた。
塩野七生である。2010年に出版された本だ。
思い起こせば会社を設立して間もない頃、読む間もなく過ぎていっていた頃だ。
読んでからリサイクルにでも出すか、と思い読み始めたら止まらなくなってしまった。

塩野七生独特の滑舌、言い回し、ズバズバと日本の政治家を斬ってゆく。
肉食な欲望に冷静な目。
正月そうそう、スカッとした。「求めない」で始まる詩をすべて「求める」に替えて書き直していたりするところは思わず笑ってしまった。
海外では自分の価値観を問われることが多く、自然にはっきりした意思表示をする習慣ができる。
私も日本へ戻って10年以上経ち、いろいろなしがらみ?にもまれ、いつの間にか「和」な感じで人と人の間に立ち、良い意味で物腰も柔らかくなってきたのかもしれない。
がその一方、独自の意思・思考というものを日々忘れがちになる。
アベノミクスで経済社会情勢が大きく変わる中、昨年と同じ手法では対応できなくなってきている。
マーケットニーズも大きく変わっている。このような状況に対応していくにはどうしたらよいか?
それは、自己で冷静に状況を分析し行動に移すことである。
常に改善策を準備し仮説に基づいて判断、そして最後には自らの理論を構築していく力が必要だ。
瞑想とも言えるほどの思考の「青さ」、深さ、そして両輪でそれを実行していく「赤い」情熱が必要だ。

さて、塩野七生は当時の阿部首相について、「阿部首相擁護論」という見出しの中、阿部首相を擁護するのは言論に生きる者としては自殺行為に等しい、と前置きしつつも、首相の座に居坐り続けるべきだとしている。
そして、政治思想家ではなく政治家をやっていただきたい、と注文をつけている。
確かに、当時は首相就任と同時に「美しい国へ」などというおかしな思想じみた本を出版した。
どうせ最初からお膳立てされていた、順番で回ってくるだけの首相の座へのデビューを華やかに飾りたかっただけだろう。読んですらいないが、確かに当時の彼は政治思想家であった。
果たして、2010年から5年が経ち、再び首相の座にいる彼は、一応「政治家」をやっていると僕は思う。
しかし、アベノミクスにもほころびが見え始めているのも否めないところだろう。
物価上昇を目標に掲げているが、来年度の物価上昇率は当初目標の1.7%を大幅に下げて1.0%にするという。
一部の大企業は賃上げもしているものの、中小企業では賃上げを躊躇う声が大きい。
改革とは腹を決めて一気に突っ走ること、と言う塩野七生ならなんと斬るのか、古代ローマの政治家を知り尽くした彼女に聞いてみたい。

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