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五月病の処方箋

2023-05-29
日毎の寒暖差が大きく変わる中、体調管理には気を付けたいものだ。
GW明けともなると、長期休暇後特有の症状と言われる「五月病」の方が増える。

気温の変化による自律神経の乱れ、緊張のゆるみ等が、原因として挙げられる。
新社会人や年度明けを新天地で迎えた方であれば、理想と現実とのギャップや
人間関係の気疲れにより起こるとも言われている。

症状の1つに「何となくやる気が出ない」というものがあり、放っておくと長期化し、
その状態に更にストレスを感じ、負のスパイラルに陥ってしまうケースもあるようだ。
そのような傾向が見られる方は、生活リズムの見直し等も含め早めに手を打つべきだが、
私は、数年先のキャリア設計を行ってみることも同時に推奨している。

働くモチベーションに関わる要素は様々だが、目標に向けてすべき事が明確であり、
努力した先にあるもの(専門の知識、立場、金銭面等)があると、
何かあっても自力で原点に立ち戻れるからだ。
反対に、目的や課題が明確でないと、
環境の変化やちょっとしたネガティブな出来事で活力を失ってしまう。

キャリア設計は、最終的なゴールが明確であれば、そこから逆算が出来る。
3年後、5年後、10年後、どんな自分になっているか!何を身につけているか!
が明確にあれば、それが『今、この時』を頑張れる内的な動機となる。

時には、目の前のプロジェクトが多忙を極めると、先のことを考える余裕が無くなったり
場合によっては、キャリア設計について学ぶ機会が無く、
よく分からないという方もいるだろう。
そんな時は、1人でも良いので「この人のようになりたい」というお手本を
見つけると良い。目指すべき見本があれば、理想像に対して足りないものが明らかになり、
自分のすべきことが自ずと見えてくる。

弊社には、多くの方がキャリアのご相談にお見えになるので、
『出来ることよりやれること!』をテーマにキャリア設計と共に
『今、この時』を頑張れる案件をご紹介するようにしている。
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データでは読み解けないもの

2023-05-19
改めて、対面のコミュニケーションは良いものだと思った。
5月になりコロナの法的扱いが引き下げられた事で
お客様と対面でお会いしやすくなった事が一つのきっかけだ。
一番感じるのは、ちょっとした間の使い方で、
お互いの理解が一気に進む事があるということ。
瞬間の微妙な表情の変化、部屋の雰囲気、声のトーンなど、
デジタルだと受け取るのが難しい情報を感じ取りながら、
あえての「ため」を作ってお互いの思考を整理させたり、
逆に被せ気味に相槌を打つ事で会話の熱量を高めたり
相互にコミュニケーションを作り上げていく工程が楽しい。
そういう時は、あらゆるアンテナを駆使しているからか、
終わった後の疲労感もこの上ないが、それもまた心地良い。

コロナがひと段落し、今は自動生成AIの話でもちきりだ。
ただ、どちらかと言うと凄さや利便性というよりも
「自分の仕事がなくなるかも…」といった
ネガティブな文脈で語られる事が多いように感じる。
実際に、ある試算によると全職業の80%がAIによって
何らかの影響を受けるとされているそうで、
まさしく誰にとっても脅威を感じる存在と言えるだろう。

新聞でも、もし人間が一人でやったら1年かかるはずの
「ネット口コミの要約作業」をAIにやらせたら4日で完了、
なんていう記事を読んだばかりだ。
圧倒的スピードでこなせるのに大した費用もかからない様子を見ると、
人の仕事が無くなるって瞬間の事なんだな…と実感せずにはいられない。

と、他人事の様に話をしているが、実は人材紹介会社こそ、
その脅威に大きくさらされている仕事の一つである。
求人票や職務経歴書などの文章作成、ならびに過去のデータ分析からの
適職マッチングなんていう作業は要約と同じくらいAIの大好物だ。
そこそこの知識や経験が無になる、圧倒的なスピードと正確性。
今の所、人間に分があるのは創造的な分野だとされており、
まだ存在していないもの、データ以外の要素を手がかかりとするもの、
無秩序で関連性に乏しいけど実はつながっているもの、
そこから答えを導いていくということ以外は無敵というわけだ。

きっとそのうち「この『嫌』は実は『好き』の意味だ」くらいは
判断できるAIも出てくるのかもしれないが、
人間の持つ曖昧さやわかりづらさを舐めてはいけない。
「謙遜」やら「機嫌」やら「文化」やら「情熱」やら「運気」やら…
友人や家族ですら理解に苦しむ個人の世界というものがある。
日ごと時間ごとでも変わる意味不明な世界の読み取りは、
チャットボット君にもさすがに酷だろう。

転職に人が介入するという仕事の存在意義は、
パターン化やデータの蓄積とは全く関係なしに、一期一会の精神で
相手を読み解く努力を継続できるかどうかにかかっている。
仮に答えが分からなくても、例えば思ったような結果にならなくても、
冒頭のような対面コミュニケーションの持つ複雑さや疲労感を
「楽しい」「心地よい」「また会いたい」と自分が感じられ、
また、お客様からもそう思ってもらえているのであれば、
これからも必要とされ続けていくのだろうと思った。
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運任せの人生

2023-05-12
4月というのは、社会人にとっては部署異動や転勤があり、
学生にとっては新学年のスタートでクラス替えがあったりと、
多くの方が慣れない環境で慌ただしい日々を過ごすタイミングである。
今時の表現として、人事異動やクラス替え等の「運」の要素が強い出来事を指し、
「〇〇ガチャ」と言ったりもするそうだ。

ご存知の通り、硬貨を入れて(念もいれて)、回転レバーを回すと出てくる
あの「ガチャガチャ(カプセルトイ)」をなぞらえた表現だ。
『人生は“運に左右される”。』ことを意味しているこの、「ガチャ」というフレーズは、
数年前からネットで見かけるようになり、今では若者を中心に、
日常的な会話にも登場する言葉となった。
私の娘も、鏡を見ながら「親ガチャに外れたせいで、目が細い…」などと言っている。
小学生がどこでそんな言葉を覚えるのだろうと思いつつも、自分もガチャでは無いが、
親父のせいで背が低い・・・ような事を言っていた記憶があったりする。

最近では仕事の選択ですら「ガチャ」要素があると言われているようだ。
就職・転職時の配属、組織内での異動に不満を持つ若手社員の多くが、
「自分の置かれている状況は、自分の努力ではどうすることもできない」と考え、
容易にキャリアのリセットボタン(職場を変える)を押してしまう人が多い。
そのような方の多くは、自分の培ったキャリアに対しての熱量が低い。
「会社が自分に合った仕事をさせてくれない」「上司や同僚のせいで良い仕事ができない」と
全て他責にし、自らが行動(努力)しなくてもよい口実にしている様に見えてくる。

もちろん職場に運の要素がある事は誰も否定しないだろう。
しかしキャリアにおいては、「ガチャ」に振り回されるのではなく、
仮に正解が分からずとも、自分なりに中長期のキャリアを見据え、
貪欲に必要な情報を取りに行き、出来うる限りの積極的行動をとる事自体に価値がある。
仮に置かれている現状に不満があるにしても、その中で成果を出し、
小さくても良いので、成功体験を得ること。そして、いつか巡ってくるであろう
チャンスを確実に掴みとれるよう、土台作りとしての知識や能力を高めることに
熱量をもって集中して取り組んで行けば良いと思う。

一方で、管理職世代では「部下ガチャ」と言って嘆いている人もいるようだ。
「当たりだ、外れだ」と言う前に、マネジメントの本分は「育てる事」だと立ち返るべきだ。
いつの時代においても「最近の若い者は…」というお決まりセリフを耳にする様に、
常に若い力というのは、ベテランにとって不可思議で得体の知れないものなのだ。
その分、その粗削りで危なっかしいカプセルは、過保護にならず、
とは言え大けがはしない様に適切に上司がサポートしてあげれば、
とてつもなく大きな成長を遂げる可能性に満ちているはずだ。
出てきたカプセルの価値は、マネジメントのアプローチ次第で大きく変わる。

とにかく、いずれの立場においてもガチャ運で片づけてしまうのは簡単だ。
生きている中で登場する大小様々な壁に向き合わず、付き合わず、
「どうせ何も変わらない」「自分じゃない誰かのせい」とそこから逃げてしまえば、
その時感じるストレスからはすぐに解放されるので、癖になってしまうのもわかる。
しかし、それは一歩も前に進んでいないどころか、
時間と機会という希少なコインを無駄にすり減らす行為であると肝に銘ずるべきだ。
同じく流行りの言葉である、「コスパ」「タイパ」にとらわれ過ぎれば
必ず成功する道や絶対に失敗しない方法が分からない限り、前に進めなくなる。
そんな事なら、誰にも気づいてもらえない数ミリの「匍匐前進」の方が
本質に近づけるという意味で、よほど価値があるのではないか。

結局のところ、どんなガチャが出ようがそれを受け入れる強さがある人間に
人は魅力を感じるもの。そもそも、その人の手にかかれば「はずれ」が
「大当り」に見える事だって…。少なくとも私は、次にどんなカプセルが出てくるのか、
ワクワクしながらこれからも回し続けたいと思う。
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