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強い人

2019-10-29
先日の社内ワークショップでの出来事だ。
「精神的に強い人と聞いて思い浮かべる人は」という質問に対する参加者の答えが、
サッカー選手であったり作家であったりと様々で、どの答えもなるほどと思うものだった。
一方で、共通点も確実にある。
精神的に強い人は、どういう状態があるべき姿なのかを体感として知っていて、
不調のときに戻す力が働くということだ。
ぶれない軸や芯があるといってもよいかもしれない。

採用面接においてよく聞かれる質問の一つに成功体験があるが、失敗体験もよく聞かれる。
挫折のない人間を雇用するのに企業はリスクを感じるからだ。
失敗があるのは当然で、大切なのは、失敗をどのように乗り越えたかということ。
低迷したときに、「現状から上げなくては」と焦っても、空回りしてしまうことが多い。
むしろ先ほど書いたように、あるべき状態をイメージして、
その状態に戻ろうとする方が上手く行く。
苦境で何を感じ、何を考え、自らどう行動したか。
結果だけではなく、どのような思いをもって取り組んだか、という部分を含む
全体のプロセスが非常に大事だ。

平成を前期、中期、後期と分けるとしたら、
少なくとも後期以降の中途採用は、確実に業務プロセス重視の傾向が強くなった。
令和の時代においても、この流れが続くと思う。
業務プロセスをどうしているかをとっさに聞かれると、
意外とスムーズに説明できない人が多い。
ここに、採用選考を突破したり、
転職に限らず、仕事でより高い評価を得るポイントがある。
弊社のキャリアコンサルティングでは、そういったこともお伝えするように努めている。
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ラグビー日本代表、活躍の背景

2019-10-21
現在、ラグビーワールドカップが開催されております。
毎週のように日本代表が感動をもたらせてくれるプレイの連続で、
私たちに勇気と希望を与えてくれています。

私自身もラグビーをしていたのですが、
ラグビーというスポーツの熱さと人に与える影響力を改めて感じました。
例えば、ラグビーは後方へのパスしか認められていません。
巧みなパスワークをしながら前へ進む時もあれば、
スクラムを組んで押し合いジリジリと前へ進む時もあります。
相手の陣地へ侵入し、前へ前へとボールを進めていくスポーツです。
みんなでひたすら前進していきます。
自分がおとりになって味方にパスを繋げるプレーなど、
瞬時に判断をしなければならない場面も多く、チーム連携が必要とされます。

「One for all, All for one」という言葉があります。
よくラグビーを題材にした番組などでは耳にする言葉です。
「一人はみんなのために、みんなは一つの目的のために」という意味があります。
ここでいう一つの目的とはトライのことです。
日本代表の選手もインタビューで
「みんなが繋いだパスでトライすることができた。」
「主将に勝負に出ろという言葉で背中を押してもらえたような気持ちになった。」
このように仲間のおかげでできた。自分自身の力だけではなく、
周囲の環境や人に与えられたもので成功することができたと思う気持ち。
まさに「One for all, All for one」だと思います。

「ノーサイド」はラグビーの試合の終わりです。
勝っても負けても、相手に敬意を払い讃える姿勢は
スポーツマンシップにのっとった素晴らしい姿であり、
大変、清々しい気持ちにさせてくれます。

ビジネスの世界でも会社のメンバーで同じ目的に向かい前進します。
ただ、競合他社との切磋琢磨で市場を盛り上げていくことはあっても、
あまり、相手を讃えるようなことはないように思います。
仮に直接褒められるようなことはなくとも、自分自身の働く姿勢、想いを
「あっぱれ」だなと思っていただけるような悔いのない業務をしたいと思いました。
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それぞれの物語をつなぐ

2019-10-16
10月となり各企業で内定式が行われる時期となった。

今年は大手消費財メーカーが仕掛けた「内定式の髪型を自由に」という
キャンペーンに多くの企業が賛同し、いわゆる“黒髪”“後ろで纏める”様な
旧来のリクルートスタイルではなく、それぞれの自分らしさを出した髪型で
内定式に出席した学生も多かったと聞く。
この「自分らしさ」という言葉には賛否様々な意見がある様だが、
就活において学生の立場が強い以上、
今後もこのスタンスに追従する企業は増えていくのだろう。

ちなみに、調べてみると今のような「リクルートスタイル」が
就活の常識として定着したのは2000年初頭の頃のようだ。
バブル崩壊後の就活、いわゆる氷河期を目の当たりにして
圧倒的買い手市場に対応するための学生側の苦労が垣間見える。
実際、私自身もその時期あたりに大学を卒業しているので、
当時の就活生を取り巻く空気感を肌で記憶している。

当時、大学生から社会人になるというのは、遊びモードから本気モードへの移行、
もっと言えば「楽しさ」から「辛さ」に日常の色が変化していくような
何とも表現しがたいものだったように思う。学生気分から完全脱却は図れない中で、
「とりあえず服装から…」と買い揃え、少しずつ心の準備もしていくような、
そんな通過儀礼的な役割を画一的なリクルートスタイルが担っていた気がする。

自分の中に「内定式は厳粛にすべし」という感覚が少なからずあるのは、
その姿に内面の変化を強く投影していた自分の時代を思い返すからだと思う。
良い悪いではなく、今も昔もその時代ごとの背景、物語があるという事だ。
令和の時代、上から目線の押し付けで「とにかくやれ」というのは通用しない。
彼らの時代特有の物語を理解し、そこに上手く自分たちの物語をつなぐのが理想的だ。
とくに職場における年長者は、自分たちの時代をただ懐かしむのではなく、
「若手がなぜそう思うのか」という背景(物語)を読もうとする姿勢を持つ事だ。
まるで違う様に見える彼らにも、実は共通しているストーリーも見つけられたりする。
お互いにトップダウンや迎合ではなく「つないでいく」という感覚を持ちたいものだ。
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楽しむ余裕

2019-10-07
イチローは現役引退会見のときから、草野球デビューへの思いを口にしていた。
この冬、日本でその念願を果たす。
その日に向けて、室内打撃練習場で300球を毎日投げ込みながら、球を真剣に追う。

イチローの華々しい実績の裏には、本人しかわからない苦しみがあった。
ある日、イチローはこんなことを言った。
「今のメジャーの年俸ってすごいけど、その金額でよくサインできるよなって思うよね」
具体的には、「高額年俸をもらうということはそれに見合った成績を残さなければいけない。
それを受け入れる自信がすごい」という意味だ。
イチロー本人も、20億円近くの年俸を受け取っていた時期があった。
他人にはわからない重圧と責任の中で、シーズン200安打を続けた。

「プロの世界でここまでやってくると、純粋に楽しい、子供みたいに楽しめるかといえば、
それは責任を伴うのでできなくなる。だからそういうものがなくなって、
もう一度純粋に楽しい野球がしたい。」と思ったのだろう。

草野球に回帰する理由は、野球を心から楽しめるから。
これはプロの世界で極限まで野球と真剣に向き合ったイチローだから言えるセリフだろう。
草野球を通じて、子供にプレーを見せたり、野球人口の拡大のための働きかけなど、
野球界への恩返しも考えているそうだ。

スポーツに限らず、ビジネスでも似たようなことが言えるのではないだろうか。
最近の調査で、お金のためではない副業をしている人の方が、
副業をしていない人よりも、満足度が高いという結果が出たそうだ。
この「お金のためではない」という部分がポイントで、
これができる人というのはメインの仕事でそれなりの実績だったり、
立場だったりを持っている人が圧倒的に多いそうだ。
副業が良いとか悪いとかいう話ではなく、まずは目の前の仕事に全力投球し成果を出す事。
その上で楽しさを感じられる場所を持つ人の方が、幸福感を得やすいという事だろう。

逆説的だが、楽しむ余裕というのは日々の業務に真剣に取り組むからこそ持てるという事。
充実したキャリアを歩めるかは、その一つ一つの積み重ねにかかっているという事を
偉大なる実践者であるイチローから改めて教わったような気がした。
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