愛のある叱り方

2017-01-30
皆さんは親にこっぴどく叱られたり、
怒鳴られたりしたことはあるだろうか。

私はよく怒られていた記憶があるが、
当時の私は、怒ったりする人は私を嫌いな人なのだと思っていた。
つまり、親は私のことを嫌いなんだと思っていたのである。

私には4歳の二女がいる。
まだまだ流暢に言葉を発することは出来ないが、
コミュニケーションはある程度はとれるレベルである。

彼女は強気な性格で、姉にもよく挑んでいくし、
また怒るとすぐに手が出るという悪い癖がある。
そんな彼女の我儘ぶりに私も強く叱る時があり、
妻よりキツイ口調で叱る時がある。

二女は私に怒られると決まって、
『パパなんか大っっキライッ』
と思いっきり言い放つ。

いつものお決まりである。

そんな彼女と先日お風呂に入った時に、
初めて聞いてみた。
「パパって怒ると怖い?」

父親としてのプライドもあるので、
「怖い」と言ってほしかったところも正直ある。

そして彼女は、

「お口は怖いよ」

「でもココロは怖くないよ。優しい。」

そして、ニッコリ微笑んだ。

「この人は口では厳しいことを言うが、私のことを愛してくれている」
と感じとっているのか。

そして、少し黙ってから

『お口とココロは違うんだよ』

と言ったのだ。

正直、驚いた。

自分が子供のころにはこんな発想は無かった。
冒頭でも述べたが、怒る人=私が嫌い。
と言う発想しか生まれなかったからだ。

しかし今、親という立場になってみると、
私の親は私が嫌いで怒っていたのかと今考えると、
そうでは無いと気付く。
そこには少なからず愛があるものだ。

現代では、しつけや愛情、なかには良かれと思ってした行動までもが
「ハラスメント」と言う言葉で集約されてしまう傾向が強く、
叱る側も非常に気を使う世の中だ。
もはや、昔の「カミナリ親父」などすぐ問題になってしまう時代。

結論としては「愛があって𠮟っているのか」だと思う。

これから我々の専門分野である、食品や一般消費財業界をはじめ、
他の業界、あらゆる企業でAIやロボットなどが台頭し、
人との繋がりが薄れていく一方で、コミュニケーションの重要性が増してくる。
その中で「愛のある𠮟り方が出来る」というのも、
これからの時代ではとても重要なスキルの一つになるのではないだろうか。

私も父親として、組織人として、「愛のある叱り方」というスキルを
磨いていきたいと思う。
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空き

2017-01-23
去年やっとガラケーからスマホに変えた。
スマホにはカレンダー機能ももちろんあるので予定など入れていたのだが、
その日をクリックしないと予定を一覧できない仕組みになっていた。
あれはいつだっけ??これはいつまでにしなくちゃいけなかったんだっけ???などと、
予定を入れているにも関わらず、頭の中は整理できておらず、非常に忙しく感じた。
「忘れる」ということを安心してさせてもらえないのである。
日々忙しいので、一切を忘れて現在の物事に集中する必要があるが、
いつまでも脳のワーキングメモリが「忘れられない」予定たちに支配されており、
必要な容量が残っていなかった。そのため全体としての効率が落ちていたのである。

 ある日、某大型書店の前を通ると、手帳フェアが大々的に開催されていた。
親切な店員さんもおり、このタイプだとこの手帳があります、大きさはこれとこれで色は・・と
無数の手帳の中からアドバイスしてくれる。こんな手帳マスターがいたのか。
さらに、手帳というアナログな手段を選ぶ人がまだこれほど多いのかということにも驚いた。
さらに歩いてみると、見たことのないようなレイアウトのものもあり、楽しく検討できた。
その中で、文字の色が薄く主張のないもの、ページがめくりやすく動作の邪魔をしないもの、
ペンを持っても記入に支障のない幅、左側にカレンダーあって右側が空白のものを選んだ。
小さくて持ち歩きの邪魔にならないものにしようかと思ったが、それだと予定を記入するだけで
終わってしまうので、大きさは多少大きくてもしょうがないと妥協した。

さて、手帳で予定を管理し始めてみると、とても頭がクリーンになりスッキリした。
一日1回眺めて、その日にできる用事、未来の用事のために
前もってやっておかなければならない作業をすべて終えてしまい、
後は忘れるだけ。これで目の前のことにも集中できる。それに、あぁ忘れていた、ということもない。

そして最も重要なのが未来の組立である。
スマホのように予定を入れて受動的に「眺める」だけだと何も動かない。
あぁ予定があるんだった、というだけで終わらないのが手帳のすごいところだ。
紙面に「空き」があるのである。「空き」があると、予定のさらに深い部分を掘り下げたり、
気づいたことをメモしたり、予定という表面上の出来事の奥にまで至る。
スマホのメモ帳機能なんかもあるが、図を描いたり英語を交えたり色を変えたりするには
いちいち変換しなければならず実用的ではない。

「空き」があってそれを眺めることは、心の隅、自分が認識していない潜在意識や、
実は行動に移さなければいけない事に思いを巡らせて浮かび上がらせることに役立つ。
目の前に与えられる予定の羅列を眺めることは現状の枠組みにのみ依ることになるが、
何も与えることのない「空き」は、現在という時間や空間を超えたところにある
自分の未来を引き寄せることになる。

さて、やっとデフラグできたお正月明け、まだ空白になっている紙面を眺めてみよう。
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ミシェル米大統領夫人のラストメッセージ

2017-01-16
今月20日に、新たな米国大統領としてトランプ氏をホワイトハウスが迎える。
一方、同日にホワイトハウスをオバマ大統領と共に去ることになるミシェル夫人が
公式としては最後となるスピーチを先日公開行事にて行っていた。
その動画をたまたま目にする機会があり、人の心を動かすスピーチに感動した。
スピーチの内容自体は、日本人である自分にはピンと来ない部分もあったが、
ミシェル夫人が、自身の言葉で想いを語り、訴え、聴衆の心を動かしていたことに感動した。
また、「働く」ということを考えさせるスピーチだった。

「この国はあなた方のものです。あらゆる経歴、あらゆる社会的地位のすべての人々のもの。
多様性こそが(移民・人種・宗教などを指していた)、米国の誇り高き伝統の一部である」と、
白人主義・反グローバリズム的な発言をするトランプ氏とは真逆なメッセージを送り、
「たゆまぬ勤勉さと優れた教育があれば、どんなことも可能になる。
大統領にだってなれる。それこそがアメリカンドリームなのです。多様性こそが米国を形作っている。」
貧民街からハーバード大学で学び、苦労と努力の上にファーストレディーとなった
ミシェル夫人だからこそ、言葉に重みがある。

これからトランプ氏がどのような政治を行っていくのかは分からないが、
決まりつつある閣僚の顔ぶれから、政治家ではなく経営者集団(+軍人)のようだ。
ビジネスマンであるトランプ氏とすれば、
「アメリカという大会社の利益をいかに出すか。いかに儲けるか。」ということなのだと思うが、
会社は金儲けだけでは、いつかは崩壊する。

会社は、あり続けるためには売上は必要だが、
存在し続けるためには、存在意義が必要。
より豊かな生活、安心できる生活‥等々、周囲から必要とされ続ける会社でなければならない。
アメリカという国も、自国の経済発展・利益は当然必要ではあるけれど、
利益ばかりを追求するのではなく、そこに住む約3億200万人の人々から必要とされ、
誇りに思ってもらえなければならない。
それは日本も同じか・・苦笑。

ミシェル夫人はスピーチで次のようなことも語っていた。
「自由を当たり前のものと思ってはいけません。
自分の自由を守るには自分の役割を果たさなければなりません。」
そして「恐れるのではなく、希望を持つこと。
目的意識を持って決然とした姿勢で自立、模範となること。」
つまり国民一人一人の意志が必要でることを述べている。
求めるだけではなく、求められる役割を、自らの意志、希望的な目的意識を持って、果たすこと。
これもまた会社組織と似ている。
個の集合体ではあるけれど、一人ひとりの意志・意識が同じ方向に向かうことで、
「多様性」が生まれ、「英知」の集まりになるのだ。
一人だけ組織(その他の皆)に頼りっきりで自分のことばかり考えているのではなく、
個々が会社について考えるということ、良い方向に繋がるように周囲と連携することなどが
「働く」ということなのではないだろうか。
そして、それこそが「ダイバーシティ」なのではないだろうか。

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不確実性の時代

2017-01-10
不確実性の時代――。
今は亡き、「経済学の巨人」と呼ばれた人の代表作だ。
日本でも、四十年近く前にベストセラーとなった。

当時は、日本経済が絶好調で、
『ジャパン・アズ・ナンバーワン』がベストセラーになる直前。
AIは、囲碁やチェスのプロの脅威となるレベルにあるはずもなく、
パソコンの前身である「マイコン」が流行語で、
日本では、ワープロさえ、まだ生まれていなかった。

時が経って、世界は複雑さを増し、今程、「不確実性の時代」という
言葉が当てはまる時代もないのではないかと感じる。
世界の論調を形成するメディアの大半が、主要国の国民投票や、
国家元首の選挙結果の予想を外してしまうのだ。

人が不確実性に不安を感じる理由を、イギリスのある政治学者は、
下記のように分析している。安定した生活は、安定したキャリア形成が基盤となっている。
だが、雇用の不安定さが増し、以前程、安定した生活を送れなくなりつつあるから、
不安を感じるのだと。
上記は、イギリスだけでなく、日本にも十分当てはまる見方ではないだろうか。

どうすれば、私達は不確実性を克服できるのだろうか?
そう考える一方で、下記のような話にも、はっとさせられる。
ある大会社の経営者が、若くして大病を患い、「生存確率三割」と告げられる。
だが、「仕事でもっと分の悪い勝負にずっと勝ってきていますから大丈夫です」と
切り返したというのだ。実際、この人は、病気を克服している。

良く考えれば、生きることそのものが不確実性のカタマリであり、
元々、確かなモノなんて何一つない――。
経営者なら、大半の人がそう言うのかもしれない。
実際、成功する会社や人は、大きなリスクを取りに行っていることが多い。
成功と失敗は紙一重であり、チャレンジなしの成功など、あるはずがない。

現代のような、不確実で、複雑さが増す時代に、人は溢れる情報をシャットダウンし、
自分のコミュニティの情報に耳を傾ける。SNSが栄え、それが世論を左右する。
これが、冒頭の選挙結果にも繋がる訳だが、
SNSはともかく、状況としては、ある意味、戦時中に近い。

だが、上記のような状況だからこそ、「第三者」の見方を
求める動きが強まっているのも、日々、肌で感じる。
弊社は、切羽詰まって直ぐに転職したい、という方よりは、
自分の市場価値や市場の動きを知りたい、とか、
普段、接する人達とは違う観点が知りたい、というスタンスで来られる方が多い。

古代から今に至るまで、優れたリーダーの傍には、いつも優れた
参謀やご意見番がいた。勿論、最終的には、決断は一人で行うのだが、
人間である以上、自分では気づかないモノの見方がいつもあり、
それを認識するかしないかで、勝負に出るときの勝算も、大分違ってくる。

私達は、ご意見番や参謀とまでは行かないかもしれないが、
極力、多角的な観点でアドバイスや意見をご提供できるよう、
日々、努めている。そういった取り組みを通じて、お客様の
市場価値のアップや、より遣り甲斐のある働き方、先程の話に戻るが、
安定したキャリア形成のお役に少しでも立っていきたいと考えている。

2017年が皆様にとって素晴らしい一年となります様に
心からお祈り申し上げます。
本年も、よろしくお願いいたします。
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