良い質問  悪い質問

2018-04-16
ビートたけしさんが、こんなことをおっしゃっていました。
リポーターから取材を受ける時、『頭が良いか悪いかは質問の内容ですぐわかる』というものです。
たけしさんの意図としては、ある程度考えれば解るものを敢えて聞く必要ないだろうというものです。

私も業務で、ある程度考えれば質問しなくて良いものを、上司に質問してしまい、
『解っていないじゃないか』とご指摘を受ける場面があります。
そんな時はつい恥ずかしい気持ちになりますし、
思考が浅い自分に気持ちが沈んでしまうことがあるのも事実です。

そんな恥ずかしい自分を上司に見られたくないと言う気持ちと、
弱い自分を自分で見たくない保身から、つい『知らない事を質問しない』をしがちです。
そうすると、ひとつの『知らない』から、話の全体が理解出来なくなってしまいます。
その時に聞けば自分の知識になるものを、無知な人間と思われたくないという気持ちから
聞くことを躊躇うことで大きな損をしてしまいます。
また、話が終わりかけた時に聞こうものなら、相手に『今頃聞くの?』と思われ、
これはこれで、自分に対する不信感を持たれてしまい、結局、損をしてしまいます。

では、解らなければ何でも質問すれば良いのか。

または質問せず、その場はわかったフリで乗り切るか。

状況にもよりますが、結構むずかしい判断です。
勿論、人によって考え方も異なりますし、その場の空気にもよりますが、
私個人の意見として、基本的なスタンスは前者の方が良いと思います。
理由として、解らなければ恥ずかしい思いをする事になりますが、
そのぶん勉強すれば、成長もしますし、また別の解らないことに遭遇した時には、
事前に調べておこうと言う気持ちが生まれ、それは行動に繋がります。
その場しのぎで何とか乗り切った人に比べると、長い目で見た時には、
いっときの恥をかいて、次に活かそうとする人間の方が未来はあると感じているからです。

世の中、知らない事だらけではありますが、とりわけ自分の仕事については、
一つひとつの『知らない』を明確にしていくことで、やがてそれは点から線となり、
結果、物事を理解することで知識としてようやく活用出来るレベルに達すると感じています。
それまでは恥ずかしい自分を受け止めながらも、その瞬間の『知らない』を確実に理解していく積み重ねこそが、
物事をマクロとミクロで見る事に繋がり、そのうえで、尋ねる質問はきっと本質を突いた鋭いものになっているはずです。
私も良い質問を的確なタイミングで聞けるように、
小さな『知らない』を理解していく努力を積み重ねて行こうと思います。
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縁故採用

2018-04-09
中途採用における人材獲得手法として、社員紹介による縁故採用が増えているようだ。
背景には歴史的な流れが関係している。

中途採用市場では、多くの場合、即戦力者を求めるケースが多く、新卒採用と比較すると、
急ぎである事が多い為、景気変動に敏感だ。
一方で、新卒採用は、時間を掛けて育成するという位置付けである為、
景気変動に影響されにくい。
ところが、景気の悪化で、新卒採用が激減した時代がある。
それが、1990年代中盤から2000年代初頭にかけて続いた金融危機だった。
この時期は、戦後最大の就職氷河期と呼ばれる。
学校基本調査によれば、大学生の就職率は、1991年の81.3%をピークに低下を続け、
2003年には55.1%と最低を記録。企業に入社する新入社員が激減する時期が続いた。
中には、例年100名の新卒採用をする会社が、ゼロ採用を5年続けた事もあった。

その後、景気が回復し、中途採用も回復したが、長年新卒採用を減らした結果、
中堅層が大幅に足りない事態になっていたこともあり、各企業は母集団を確保する方法を模索した。
就職氷河期を経験したビジネスパーソンが、求人広告ではあまり動かなかった為、
人材紹介の活用が一気に増えた。典型的な例がメガバンクだった。
銀行以外でも、中途採用の人材獲得手段として、人材紹介の存在感が大きく高まった。

現在は、2000年前後よりも、中途採用市場が厳しい状況で、母集団の確保が更に難しくなっている。
そこで注目されているのが、縁故採用、別名リファーラル採用。
社員による紹介で、候補者の人となりがわかっていることもあり、
企業サイドからすると安心感があるようだ。
元々はベンチャー企業が始めた手法であったが、徐々に浸透してきている。

ただ、成果に繋げるには、工夫が必要で、社員に対するインセンティブ等を設ければ、
社員紹介制度が稼働するかというと、必ずしもそんな事はないようだ。
紹介する側に責任が生じるので、もともと忙しい社員にとっては、
候補者のリストアップや、候補者に対するアプローチが負担になる。
その中で、社員に協力してもらう働きかけが必要になる。

また、社員紹介は、候補者の人となりがわかっていて、安心な一方で、
既存の組織に風穴をあけるようなブレイクスルーが生まれにくい、
という面もなくはないようだ。中途採用では、社風にフィットする人が求められる反面、
新しく入社する人に対して、「会社に新しい風を吹き込んでほしい」という期待も根強い。

人材紹介のメリットの一つが、第三者視点の紹介だと思う。コストがかかる一方で、
スクリーニングを重視し、「会社にフィットする」「既存の組織に新しい風を
吹き込んでくれると思われる」等、各企業様のニーズに応じた提案が出来る。
求人媒体、社員紹介、人材紹介のそれぞれに良さや特徴があるので、
企業様には、是非、それぞれの方法を使い分けて、良い採用をして頂きたい。
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忖度(そんたく)

2018-04-02
現在、どのニュース番組を見ても必ず特集されている、森友学園問題。
そしてこの問題で一躍注目された言葉が、皆さんもご存じのとおり「忖度」という言葉です。
メディアに取り上げられるまでは使うことなんてなかった言葉ですが、
様々なメディアで繰り返し流されることで、昨年の流行語大賞にもなりました。

森友学園問題の一件もあり、一般的な「忖度」のイメージとして、
立場が上の人の心情を推測して配慮し行動する、という何か悪いことのようなイメージがあります。
しかし、もともとの「忖度」という言葉の意味として、「人の気持ちを推測する」ということのため、
忖度に良いも悪いもないものなのだそうです。

そう捉えてみると、日常生活のあらゆる場面で「忖度」していることに気づかされます。
忖度して話をしているときに起こりえる状態として、自分としては相手の気持ちを推し測って
相手に良かれと思って行動したつもりが、相手が望むことではなかったということもあり得ます。

実際に忖度しあったことによって、「こんなはずでは・・」という事態になったことがあり、
自分の勝手な思い込みではなく、相手を正しく理解することも重要なのだと考えさせられました。

先日、最近行きつけの美容室に長くなった髪を切りに行きました。
その美容室は、技術力がとても高く、某大手サロン検索サイトでも上位にランキングする美容室です。
たまたま初回に店長が担当してくださったご縁で、同美容室の中でもトップクラスの技術を持つ方に
担当していただいていました。お店全体の接客力も高くて、「勉強になるな~」と思っていたほどでした。

しかし通い始めて3回目となった今回、とある事件が起きました。
今回のカットは、春になり陽気も良くなってきたので、思い切ってバッサリと短くしたいことを告げました。
私の中には、ある程度のイメージ像があって、拙い表現であったかと思いますが、
思い描くイメージ像を店長に伝えました。その時、自分では相手に伝わった感じがしなかったのですが、
店長が、「OK!それ、似合いそうですね」と了解してくれたので、ひとまず任せることにしました。

しかし、どんどん髪が短くなるうちに、「あれ・・何か違う気がする・・」という不安と焦りが生じてきました。
とはいえ、腕が良くて評判の方ですし、キャリアも長いプロの方ですので、きっとこうした方が
私に似合っているという方向にしてくれているのだ、と「忖度」して、
大人しくなされるままにしていたのですが、結果、自分のイメージ像とは全く違うものになってしまいました。

今思えば、最初に私が拙い表現で一生懸命にイメージを説明していた姿に、店長が「忖度」してくれて、
「みなまで言うな、俺に任せておけ」くらいの気持ちでやってくださったと思うのですが、
顧客満足という観点からすると、結局、不満足ということになってしまったので、サービス業なのでやっぱり
お互いの確認というか、方向性の同意、「こういう風にしようと思うけど、どうですか?」とかがあっても
良かったかなと思いました。
私の説明の仕方も分かりにくかったと思うので、「相手が分かりやすいように説明すること」も
コミュニケーションには非常に重要なことです。

短い髪型になって初めての月曜日。
会社に行くと、「とても似合ってるね」、「これまでで一番いいよ!」と周囲から声をかけてもらい、
結局のところ、店長の忖度のおかげで、気持ちの良い1日を過ごすことができました。
店長、ありがとう!

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近代の終わり

2018-03-26
「私をスキーに連れてって」が再度ブームになったからか、
バブル時代について考える事が増えた。
ある意味で、日本経済のピークであり、その後の長い停滞を生み出した要因。
一体、バブル経済とは何だったのか。

最近、「バブル経済とは、近代の終わり」という記事を読んだ。
その記事によると、近代とは、「より速く、より遠くまで」を追求した時代。
その合理化の追求に終わりを告げたのが、バブル崩壊との内容だった。

上記の考え方で言うと、近代とは、「答えのあった時代」と言えるかもしれない。
右肩上がりの経済だから、ビジネスの方向性としては、
「より多く、より速く、より高く」を追求する事が答えになり易い。

上記のような高度経済成長期やバブル経済が「答えのあった時代」だとすると、
その後の「失われた20年」は、「答えのない時代」と言えるだろう。
これまでの価値観や枠組みが崩壊し、多くの人が、前例のない問題に対して解決を模索した。
人や企業が生き残るに当たって、一から物を考え、変化に適応する事が、
以前よりも遥かに大事になった。

今の日本における様々な問題は、制度疲労、言い換えれば、
従来の制度や仕組みが時代の変化に適応出来ていない事が大きいのではないかと思う。
日本の社会や企業や組織は、高度経済成長期に作られた枠組みをベースにしている事が多い。
ゲームのルールが大きく変わった一方で、社会は急には変われないので、
時代の変化に追いついていけないというわけだ。

答えなき時代では、受験勉強のように、
「この公式を当てはめれば答えが出る」というものはなく、
むしろ自分でビジネスのルールを作って実行していく事が求められる。
成功している人を見ると、その人ならではのこだわりがあり、
それは合理的な理由や成功体験に基づいている。
確固たる判断軸があるから、未知の問題が起こっても対処できるし、
困難な環境でも、自分が決めたルールを徹底して実行する。
一方で、状況の変化に応じて、ルールを合理的に修正する事も珍しくない。
要は、自分で考え、決断し、やり切り、自分を変える……。
こういった点が、いわゆる成功者に共通しているように見える。

弊社ブログのタイトルは、「世の中に起こっている事象やルールなど」だが、
我々も、世の中で日々起こっている事象を観察しながら、
転職に限らず、キャリアやビジネスに関するルールを日常的に考え、実行している。
その中で、他の方にとっても価値があるかもしれないと思ったものについては、
人様にご提案する事もある。
ルールという程おおげさなものではないが、その方が転職するしないにかかわらず、
ご提案した事を実行して、生活やビジネスがうまく行った、というお声を聞くと、
やはり嬉しい。

我々は、転職コンサルタントというより、このブログの冒頭で掲げているような
ライフコンサルタントの視点で、これからもお客様に接していきたい。
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背景を考える

2018-03-20
背景とはー。
お仕事をさせていただくことの中でもそうですが、
普段生活をしていく中でもふと考えさせられることがあります。

一口に背景と言っても
歴史的背景、政治的背景、人間関係的背景など様々な背景が想起されます。

歴史的背景⇒もともとのルーツや考えに基づき、現在はこうなっている。
政治的背景⇒政治的理由による動き。一個人では介入できない程の大きな影響を与えるもの。
人間関係的背景⇒人が生活をしていく中で生まれる感情、人間同士の結びつき。

例えば、多くの企業様を担当させていただいておりますが、
企業様には必ず発祥の地、起源があります。
今後、やりたいと考える事業や展望などから人の採用や設備投資がうまれます。
これだけ見ても、前述させていただきました、3つの背景はとても重要だと考えております。

同時に日本には四季があり、様々なイベントがあります。
ひとつに、3月、4月春の季節は出会いと別れの季節と言われます。
採用、入社式、入学式などの観点から、その背景を考えてみました。

テーマ:「花見」
もうすぐお花見の時期ですが、桜の木の下で飲食を楽しむことは、
世界的に見ても日本にしかない珍しい文化。
「いつ」「どこで」「どのように」お花見の文化が形成されたのか。
先程の3つの背景で考えてみる。

歴史的背景
・花見の起源、実は中国に?ルーツは奈良時代、中国に派遣された遣隋使がもたらした
 梅を見る文化が始まりだといわれている。
・平安時代から「桜は特別」だった平安時代の貴族で代表的な歌人、
 在原業平(ありわらのなりひら)はこんな歌を詠んでいる。
 「世の中に 絶えて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし」
・一般庶民へと広まったのが江戸時代の中頃だ。
 これは、第8代将軍・徳川吉宗が花見を奨励したことが背景。

政治的背景
・桜の名所となっているJR王子駅近くの「飛鳥山」や隅田川の川沿い、
品川区の「御殿山」は、第8代将軍徳川吉宗が桜を植えさせて作ったもの。
花見を奨励したワケは、幕府への不満を和らげるため、庶民に楽しみを提供したなど諸説

人間的背景
・「世の中に 絶えて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし」
(現代語訳)世の中に桜がなかったなら、咲くのを心待ちにしたり、
散るのを惜しんだりと、こんなに心を煩わせることはないのに。
桜に心ひかれるあまり春をのどかに過ごせないほどだ、とよんだようです。
桜がいつ咲くかとソワソワ、ワクワク、桜が散ってしまうと切なさを感じるのは、
現代の私たちにも共通する感覚だと思います。

背景を考える中で物事に意味を持たせて理解することができます。
今の現代ではネット社会で情報があふれていますが、実は人が感動や興味関心を引くのは
こういった背景と結びつくエモーショナルな部分だと思います。

お仕事に通ずる部分だと改めて実感するとともに
今年の花見うんちくの材料になれば幸いです。
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