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楽しむ余裕

2019-10-07
イチローは現役引退会見のときから、草野球デビューへの思いを口にしていた。
この冬、日本でその念願を果たす。
その日に向けて、室内打撃練習場で300球を毎日投げ込みながら、球を真剣に追う。

イチローの華々しい実績の裏には、本人しかわからない苦しみがあった。
ある日、イチローはこんなことを言った。
「今のメジャーの年俸ってすごいけど、その金額でよくサインできるよなって思うよね」
具体的には、「高額年俸をもらうということはそれに見合った成績を残さなければいけない。
それを受け入れる自信がすごい」という意味だ。
イチロー本人も、20億円近くの年俸を受け取っていた時期があった。
他人にはわからない重圧と責任の中で、シーズン200安打を続けた。

「プロの世界でここまでやってくると、純粋に楽しい、子供みたいに楽しめるかといえば、
それは責任を伴うのでできなくなる。だからそういうものがなくなって、
もう一度純粋に楽しい野球がしたい。」と思ったのだろう。

草野球に回帰する理由は、野球を心から楽しめるから。
これはプロの世界で極限まで野球と真剣に向き合ったイチローだから言えるセリフだろう。
草野球を通じて、子供にプレーを見せたり、野球人口の拡大のための働きかけなど、
野球界への恩返しも考えているそうだ。

スポーツに限らず、ビジネスでも似たようなことが言えるのではないだろうか。
最近の調査で、お金のためではない副業をしている人の方が、
副業をしていない人よりも、満足度が高いという結果が出たそうだ。
この「お金のためではない」という部分がポイントで、
これができる人というのはメインの仕事でそれなりの実績だったり、
立場だったりを持っている人が圧倒的に多いそうだ。
副業が良いとか悪いとかいう話ではなく、まずは目の前の仕事に全力投球し成果を出す事。
その上で楽しさを感じられる場所を持つ人の方が、幸福感を得やすいという事だろう。

逆説的だが、楽しむ余裕というのは日々の業務に真剣に取り組むからこそ持てるという事。
充実したキャリアを歩めるかは、その一つ一つの積み重ねにかかっているという事を
偉大なる実践者であるイチローから改めて教わったような気がした。
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克己

2019-09-30
先日、本田圭佑選手がとあるニュース番組に出演し語っていた内容に感銘を受けた。
それは、今年18歳で世界一の名門クラブ、レアル・マドリードに移籍し、
最近レアル・マドリードからマジョルカにレンタル移籍した久保建英選手についての話。

レアルからマジョルカにレンタル移籍したことについて本田選手は、
「個人的には(下部チームの)レアルBだとしても、レアルに残ってほしかったな
という思いがあるんですよね」と話した。そこにアナウンサーが
「マジョルカで、1部でプレーしたほうが良いという論調があるじゃないですか」と挟むと、
「それはけっこう素人の意見」とばっさりと言い、次のように続けたのだ。

「バルサとかレアルに行ってレンタルで出されると、なかなか戻ってこれないんですよ。
しかも久保さんってむっちゃテクニックあるんで、上手いチームでやったほうが活きる。
だから中位とか下位のチームでやっちゃうと、良さが消えてしまって、守備に追われたりしたら
本末転倒だなって思うんです。そこで大活躍しないと、レアルに戻ることはできない。
それは思ってる以上に難しいんですよ。」
トップの世界に挑戦し続け、戦ってきた本田選手だからこそ言える言葉だと思った。

確かに世界中のトップが集まるチームの中でトップを目指すことは無謀で、
日の目を見ることもないのかもしれないが、その環境の中でトップを目指してこそ真のトッププレイヤー。
それを目指せる才能と機会が久保選手にはあるのだ。

出場機会を求めてマジョルカにレンタル移籍した久保選手の選択も間違ってないのかもしれない。
そのチームの注目選手として活躍できるのかもしれない。
でも、それは世界一のクラブチームではないのだ。
そしてもしかしたら、久保選手は「あの時、自分自身に挑戦しなかった」という想いを
ずっと持ち続けるかもしれない。

スポーツの世界だけではなく、どんな世界でも言えることだが、
環境を変えただけでは何も変わらない、
弱い自分から逃げるのではなく、己に勝つ強さが必要だということを思った。
久保選手のように世界のトップが集まる環境ではないとしても、
自分に負けそうになる厳しい環境や状況の中で、自分自身を諦めるのではなく、
一段上の自分を目指すことの意味を今回の本田圭佑の言葉から感じた。

自問自答し続けてみよう。
自分に甘えていないか?すべきことは全てしたか?全力は尽くしたか?
そしたら、同じ場所でも違う世界が見えるのではないかと思う。
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解釈の一致

2019-09-24
9月も終わりに近づき、夏ドラマ・夏アニメが続々と最終回を迎えている。
週末に平日取り溜めたドラマやアニメを見るのが習慣になっているのだが、
今季はその中でドラマ『凪のお暇』を一番楽しみにして見ている。

最近多い漫画の実写ドラマ化だ。
コナリミサトさんという作者のファンでもあるので、当初実写化は受け入れられなかった。
ただ最終回を迎えて、ストーリーに改編はあったのに
原作を読んだ時と同じようにときめいたり、苦しくなったりが楽しくて
一番の楽しみになる程実写化を受け入れている。

実写化、というところで通常ネックになるのがストーリーの改編と、
キャスティングにあると思われるが、一番は『解釈の違い』にあると思う。

紙媒体でイラストとセリフ文字で表されている漫画と
俳優が声と体、表情で作る実写は表現方法がまったく異なる。
さらに原作者がドラマ監督をすることもないので、さらに乖離しがちだ。
紙媒体は個人が思い思いに声や場面のスピードを想像して、
登場人物の気持ちに入り込む。
それがドラマだと声も気持ちの移り変わりも等身大になる為、
よりいっそうリアルになる。
ドラマだと表現者が監督であったり俳優であったり、
関わっている人がそれぞれの解釈で同じ空気を作っていくので、
考えただけでもそれはかなり難しいことだと思う。

今回のような漫画からの実写ドラマ化のような解釈の照し合わせの際、
その時に自分の思い描いていたものと異なるとがっかりした気持ちになり、
逆に想定していた空気がよりリアルに感じられるものであれば、期待を上回る感動が得られる。

こういった解釈の照し合わせの機会は、大なり小なり私たちの生活や仕事上たびたび起こる。
友人へのプレゼント。
ウェディングプランナーがする結婚式の提案。
私たちが求職者の方にする求人案件の紹介もそうかもしれない。

期待を上回る感動を生む、解釈の一致。
それは物事やその人に対してどれだけ深く考えたか、寄り添ったかに尽きると思う。

自分への期待に応えたい、という本来の欲求に従うべく
物事に寄り添い、思いやる人であれば、感動を生めるようになるということを
感じたドラマだった。
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プロセス

2019-09-18
弊社ではアウトプット能力の向上のため、社内勉強会を定期的に実施している。
最近題材になった本の著者は、かつて話し下手だったという予備校講師。
生徒からのアンケート結果が全てというシビアな業界で、全く生徒に受けず、
一度クビ寸前の危機に陥りながらも、有名な講師の授業を徹底的に分析して、
生徒が評価するポイントと伝え方を必死に研究した。
その甲斐あって、伝統ある予備校で、若手では無理だと言われた
トップ講師になったという人だ。

その著者の本を読むと、効果的な伝え方、そうでない伝え方が
わかりやすく構造的にまとめられており、非常に納得できる。
著者に話し下手という意識があるからこそ、ここまで徹底して研究できたのだろう。

ビジネスにおいて結果は大事であり、成果を上げるのに、センスが影響するのも事実だ。
しかしセンスには個人差が大きい。
違う要因、再現性のあるプロセスを通じて成功した人の方が、共感や理解を得られやすい。

転職活動において、成果や実績のアピールは勿論大事だ。
しかしもっと大事なのは、組織として成果を上げるまでの過程に、
自分がどう関わり、どう貢献したのかということだ。

現代の転職では、一昔前よりも、結果に至るまでの業務プロセスが重視されるようになった。
書類選考や面接を通じて問われるのは、いかに業務と向き合ってきたかという本質であり、
飾る必要は全くない。しかし、転職希望者様とご面談すると、
実際は結果だけでなくプロセスを大事にした業務をされていても、
職務経歴書からそのことが見えにくく、残念に思うことが多い。
実際にやってきたことを見えやすくするだけの話なのだが、
この点を修正されると、意中の企業に内定したり、
ご自身の望むような転職を実現される場合が多い。
弊社のキャリアコンサルティングでは、結果に至るまでのプロセス、
ひいては転職希望者様の魅力が効果的に伝わるためのポイントを
お伝えできるよう尽力している。
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人の器量と発言

2019-09-09
最近、スポーツ界の若い方の活躍が目覚ましい。
注目すべきは若い選手たちの素晴らしい躍進と思慮深いコメントである。
その一方で、隠蔽、あおり運転などの大人達の不正行為や意味不明な発言、
不審な行動を見聞きすると、その意識の差に驚かされる。

器量のある人は、自分の立場や役割を立派に果たす優れた能力を持ち、
人に好かれ、信頼される魅力的な人柄を持っている。
その人の発言は人に希望、勇気を与える。

人の器量は持っている能力、置かれる環境そして得られる経験の三要素の構成によって、
その人の器の外観が形成され、その内容の質量で価値が決まる。
その器の一部が言葉として外に出て発言となる。

人の能力には知力、体力、気力の三要素がある。
①知力には思考力、判断力、記憶力が大切である。
②体力は運動を行って体を鍛える。生活態度を改めて体質改善を図る。
自己管理により体調を整える。体力は知力、気力よりその変化が早急かつ明確に生じる。
③気力は自分の意欲・意地と責任・使命感そして周囲の支援・協力によって大きく影響を受ける。
気力が盛り上がるには2つの場合がある。1つは自分がしていることが好きである、
楽しい、周囲に認められる。もう1つは失敗する、勝負に負けるなどで悔しい、
辛い状況に陥った場合、それを克服するために必死に頑張ることである。

最近、日本のスポーツ界がすごく発展している。
その背景をみると、どのスポーツも国内の組織体制を一本化して、
トレーニングセンターを設立し、全国から優秀な若手選手を1箇所に集め、
選手の適性、心身両面の能力をよく見極めてトレーニングを
集中的、効率的、科学的に実行する。
また海外から優秀なコーチの招聘を積極的に行っている。
海外のコーチングの仕方はこれまでの日本のやり方とは異なる。
それは選手とよく話し合い選手の自主性を尊重する。選手にポジティブに取り組むよう促し
選手の長所を気づかせて伸ばす。結果が出ない場合は選手自身の責任とする。

最近どの種目の日本選手も活躍と成長ぶりを頼もしい印象を受ける。
試合に勝っても、その内容を冷静に振り返り謙虚な態度で発言する方が多いように思う。
一方負けても、そこで自分の良かった点を挙げ、次につなげるとポジティブな発言をする。
経験については、人は人物、物事、仕事、立場、役割、時代との出会いによって思い出がつくられる。
この思い出が経験となる。良き経験に出会うには、自分の器量と人格を磨き、
良き人間関係と人脈を築く事が必要で、それにより運と縁に恵まれる。
そして他の人々、組織、社会への貢献を心掛けることも必要である。

人の器量はその人が時代、社会に求められるのに必要である。
一生懸命に磨かなければすぐに効力を失う。人の成長、組織の発展のために必要である。
私自身も日々、胆に銘じ働いていくことを心掛けたい。
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